外に全く光が出ないようにデザインされた作りでこんな夜だとちょっとした幽霊屋敷のような雰囲気がある。
“初めてかい?じゃ免許証と推薦状お願いします。”
もうなれたもので余裕が出てきた。
”ここにサインしておいて。”
とゲストリストのサイン票を手渡された。3枚束になっていて最後の一枚、それに名前を書くスペースがない。これじゃかけないと声をかけると、
”あーーじゃどっかあるスペースに名前だけ書いておいて。”
身分証明とクラブメンバーカードの発行が完了し、一人だけだが鉄の扉の向こう側に通してもらう。
薄暗い局内。ばきばきにきまったウィードソムリエが笑顔を見せる。
”最初の患者さんは1グラム何でもサービス。後は何でも20から30ドルぐらい。どうされますか?”
かなり強いロシアンアクセントがある。ロシア出身の先輩だ。
私が最近日本から移住してきたところだと話すと彼も嬉しそうにしていた。国境を超えた移民同士の軽い絆みたいなのを最近感じる。
”今日はね80ドル分ぐらい買おうと思ってるんだよ。だから4種類のインディカと、おまけの1g分で何かサティーバをお願いできますか?”
さっさっさっさっさっ
と5種類の瓶をカウンターに並べる。
“Hindu Kuch”, “OG Kush”, “GDP”, “Shiva Shanti”, そしてこれが最後おまけのサティーバスペシャル、”Pineapple Haze”。
ソムリエのいう事は聞く事にしている。
$80を支払うと、メンバーカードの後ろがわのポイントカードにスタンプをおしてもらえた。10個たまると何かもらえるらしい。
日本の薬局みたいだな。
黒い鉄の扉を押すと妻が雑誌に目を通している。出てくる私に気付き、笑顔で話しかける。
“エエネタミツカッタデ。コレハオモロイデ。デモタダジャアカン。10ドル。”
いきなりなんやねんと思ったが、ちょっと面白そうだし、妻ちょっとまたせたし、その話買ってやろうと$10を現金で手渡した。
amsterdamding
